2021年9月議会 大桑議員一般質問

-大桑議員

 わたくしは、日本共産党市議員団の一員として以下数点にわたり質問いたします。  菅総理は昨年の自民党総裁選の時から安倍政権の継承と「自助、共助、公助」を政策理念と掲げていますが、新型コロナウイルス感染症がまん延して以降、その色合いが強くなっています。病床の確保や医療体制の構築といった公がやるべき仕事を後回しにした結果、発熱しても自宅で待機するしかない患者の方が全国にいらっしゃいます。

 さて、コロナ禍において、市民の方々は経済的なことはもちろん、さまざまな事柄で悩み、困りごとを抱えていらっしゃいます。先月、西部地域の健康サークルが、地域の皆さんを対象に生活アンケートを取りました。60通近い回答が寄せられ、その中には、貯金を切り崩して生活も切り詰めているという回答が多くありました。生活の切りつめは、食費や、医療費、介護費にまで及んでいるという実態も、明らかになりました。「スーパーのレジをしています。65歳以上のため、いつまで使ってもらえるか不安です。コロナ禍の中、仕事量も減り収入も減りました。自分自身の体力がついていけるかということもありますが、年金だけではとても暮らしていけません。頼る人もいなくて将来不安です。介護施設に入所となると高額なので年金だけになったら無理です。」という声や、「とにかくコロナが怖い。個人経営なので、コロナにかかって長期休みになれば、たちまち倒産してしまう」という方もいらっしゃいました。「仕事がない」という方は、「もらえる支援は全部申し込んだ。コロナがいつまで続くか分からないので、ますます心配だ」と不安の声を寄せています。長引くコロナ禍で、市民は困窮しています。市民が追い詰められないよう、市民一人ひとりに寄り添い支援をしていくのが政治の責任であり、自治体の役目だと思いますが、これまでの支援策の拡充や延長、新規で支援策を打ち出すなどのお考えはないか、お尋ねいたします。

-山野市長  7番大桑議員にお答えをいたします。

 まず、コロナ禍における生活支援、経済的困窮者の支援について、何点かお尋ねがございました。先般、緊急小口資金特例貸付、さらには総合支援資金の再貸付等、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金、さらに住居確保給付金の再支給の申請期間が11月末まで延長されたところであります。経済的に困窮されている方たちには、まずはこれらの制度をご利用していただきたいというふうに思っています。生活保護のことについてもご懸念をお持ちの方もいらっしゃいます。安心して相談をし、受給していただける丁寧な対応と支援に努めていきたいというふうに考えています。

-大桑議員  また、障害のある方の支援も求められます。「精神障害2級です。生活保護を受けているので、食糧などを切り詰めています。」との方や、「視野が不良、脊椎炎で歩くのもやっとです。運動しながら体の回復を待つのですが、今コロナで、運動するところもありません。」また、「難治性喘息を抱えて精神障害もあります。子どもも、ADHDでいろいろ不安や問題がある中、コロナの感染が心配です。いつも一人ぼっちで全て抱えているので、とてもつらく、寂しく孤独だと思ってしまう」との声も寄せられました。  障害を持った方は、障害者総合支援法に基づいていろいろなサービスがありますが、サービスを知らなく、支援の手が届かない方たちへの対策、特にコロナ禍で、社会的に孤立しやすい方々の、声を把握し支援に結び付けるには、どのようにされているのか、お伺いいたします。

-山野市長  障害のある方の声をきちんと聞いたうえで支援に結び付けていくべきではないかということでした。障害者手帳を持ちながら、障害福祉サービスを利用していない方の実態を把握することは大切なことだというふうに考えています。昨年度から、療育手帳をお持ちでありながらサービスを利用していない知的障害のある方を訪問する、生活実態調査を行い、本人のニーズに応じた支援に繋げているところであります。今後はこの調査を精神障害者保健福祉手帳をお持ちでありながらサービスを利用されていない方にも拡大をして取り組んでいきたいというふうい思っています。お越しいただく方の対応ももちろんそうですけれども、やはりこれからはこちらから出かけて行って、困っている様子を把握をしながら、適切な対応をしていきたいというふうに思っています。

-大桑議員  障害のある人もない人も同じように、当たり前の権利と自由を認め、社会の一員として尊厳をもって生活することを目的とした国際連合の「障害者の権利に関する条約」は、2006年に採択され、2008年に発効しています。この条約の理念に基づいた施策が求められます。下肢障害を抱える夫と4人のお子さんを持つ女性は「夫の障害年金と自分のダブルワークで生計をなんとか維持しています。しかし、学校行事があると仕事を休まなければならず、また、コロナの感染が心配で子どもの登校を見合わせたりした場合、仕事を休んでいるので、当然収入が減ります。夫は障害を持っていることで働くことから遠ざかり、3年前からずっと家に閉じこもっています。コロナに感染しないようみんなで気をつけています。夫を、できるなら就労につなげたいが、どうすればいいのかわからない。」との相談を受けました。その方は市役所への相談も考えたそうですが、「市役所まで行く時間的余裕がない」「行ってもいろんなところに回され時間がかかる」との思いと、コロナ禍のこともあり、今に至っていると話していました。この方の夫は片足切断で、障害手帳をもらった後、1年の休職を経て職場復帰をしました。一般就労で、職場がトイレなど車いす対応の環境になっていない事もあり、辛くて辞めてしまったと言います。その時から、福祉のサービスとの接点がなく、「どのような支援があるのかわからなかった」といいます。地域のネットワークがあればいいのですが、コロナ禍においては難しいものがあります。障害の方の相談を、切れ目なくつなげるための支援が必要なのではないでしょうか。そのためにも、障害のある方の声を聴いて、総合的な相談体制ができる窓口がコロナ禍でより必要になっていますがいかがでしょうか。また、市役所まで来られない方に対しては職員を派遣したり、ネットや電話などでも、さらに相談ができるようサービスを提供すべきかと思われますが、市長のお考えをお伺いいたします。

-山野市長  切れ目のない支援が大切ではないか、やはりきちんと障害のある方の声を聞いたうえで、たくさん回るのではなくて一括して話を聞ける相談窓口が必要ではないかということでした。実は本市では、金沢市障害者基幹相談支援センターが主体となり、約50の相談支援事業所と連携した相談支援体制を構築しており、障害福祉サービスの利用、将来の生活設計など、障害のある方やその家族からの相談も受け、支援に繋げているところであります。現在、今ほど申し上げました基幹相談支援センターを中心に、福祉・保健医療・労働等の関係機関が協同する包括的な支援体制づくりを進めているところであり、今後様々な相談に対応できるよう、さらに体制の充実を図っていきたいというふうに考えています。なかなか障害のある方は市役所まで来ることが難しいという方もいらっしゃると、そうだというふうに思っています。先程来申し上げておりますように、職員が出かけていくこともあります。またインターネットや電話でも相談できるような体制についてもお尋ねがございました。障害のある方からの相談に対し、相談支援事業所に配置されている専門員が相談者の自宅を訪問させていただいて、その声をお聞きをしているところであります。当然、電話での相談にも応じているところであります。ご提案いただきました、インターネットによる相談サービスにつきましては、やはりこれからの時代必要だというふうに思っています。新たな相談支援の方法として、SNSなどの活用ということも研究をしていかなければいけないというふうに思っています。

-大桑議員  障害者手帳を交付の際に、主な障害者福祉制度一覧表をいただけるのですが、自分の利用できる支援はどれか、解りにくいとの声もあります。適切な支援につながるまで、サポートをする橋渡し支援も大切かと思いますがいかがでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長  障害者手帳交付時に配布される主な障害者福祉制度一覧、わかりづらいのではないかというご指摘がありました。サービスを繋げていくわかりやすい支援が必要ではないかということでした。現在、市役所第一本庁舎と各福祉健康センターに設置しています福祉と健康の窓口において、障害者手帳を交付する際、障害のある方の便利帳と主な障害者福祉制度一覧をお渡しをし、障害の種類や等級ごとに利用できるサービスについて説明をしているところであります。ご指摘のありました制度一覧、みなさんのお声をお聞ききしながら改善にも努めていきたいというふうにも思っています。対応する職員が障害のある方の立場に寄り添って、丁寧でわかりやすい説明をするように心がけてまいります。

-大桑議員  新型コロナウイルスの感染拡大が広まる中、子育て世帯からも、さまざまな声や相談が届けられました。これは先日、ある団地で開いた日用品・食料配布支援に参加された方からの相談やアンケートに書かれていた内容です。乳児を抱えるお母さんからは、「先日、夫が軽い風邪の症状を訴えていた。PCR検査で陰性と診断されたのでほっとしたが、偽陰性の可能性もあって心配。もしコロナに感染していて、自分や子どもに感染が広がったら、どうなるか心配で眠れない」といったことや、ひとり親家庭で、小学生のお子さんを持つ方からは「学校での感染が心配だ。子どもが感染したらどうなるのか、また、自分が感染したら子どもはどうなるのか心配だ」とアンケートにも何人もの方が書いています。感染には、子どもが感染した場合、親が感染した場合、子どもも親も感染した場合など、いろいろなケースが想定されますが、子どもも親も安心して入院や療養ができるようにと思いますが、現状の対応をお伺いいたします。実際、子どもが濃厚接触者になり、家にこもっている方がいます。他都市では、休校支援や食料支援など市独自の予算で支給が始まっているところがあります。子どもが濃厚接触者となり買い物にも行きにくいという声があり、こうした世帯への食糧などの支援は行えないでしょうかお尋ねいたします。

-山野市長  コロナ禍の子育て世帯への支援のことについてお尋ねがございました。保護者と子どもの一方が、または双方が感染した場合は、県の方で一定の方針をお示しでありまして、原則親子が一緒に入院、または自宅で療養できるよう、療養先を調整しているところであります。ただ、保護者が感染により重症となり、子どもが感染していない場合に限っては、保護者のみの入院となりますが、子どもは安全に過ごせるように預かり先を調整をしているところであります。子どもだけが濃厚接触者になった場合のことについて、保護者のことについてのご懸念をご指摘いただきました。子どもだけが濃厚接触者となった場合、親が買い物などやむを得ず外出する必要がある場合は、マスク着用の徹底・手洗い・手指消毒を行い、人との接触をできるだけ避け、可能な限り短時間で済ませるように、ここはお願いをさせていただいているところであります。一方、生活に必要な食料品等の配達を宅配または知人等に依頼をし、外出を自粛している世帯も多いとお聞きをしています。市といたしましては仰せの状況になった場合には、直接食料品を配布するというところまではまだ考えてはいませんが、子育て家庭の生活の困りごとにつきましては児童家庭相談所が相談を受けているので、必要に応じて利用をしていただきたいというふうに思っています。症状はお一人お一人、一世帯一世帯だというふうに思っておりますので、その相談に応じて的確に対応していきたいというふうに思っております。

-大桑議員  学校や保育所が休みとなった場合、親も仕事を休まなければなりません。その場合の休業補償は、どのようなものがあるのか、子育て世帯へ案内されるよう求めますがいかがでしょうか。

-山野市長  学校や保育所が休みになることがあります。保護者も仕事を休まなければいけない状況も出てきます。そのときの休業補償のことについてですけれども、先般国は、小学校や保育所などの臨時休業により仕事を休まざるを得なくなった保護者を雇用する事業主を支援する、小学校休業等対応助成制度に加えて、同様の保護者が直接申請できる休業支援制度の運用を開始すると発表をいたしました。現場の声としてなかなか職場に言いづらいという声もあるということもお聞きをしております。その声を国の方できちんとお受け取りいただきまして、働き先に言うことなく保護者が直接連絡をする、そういう制度が開始をすると発表をいただきました。これまでも事業主や労働者向けの『金沢市はたらくサイト』で情報を発信してまいりましたが、今回の制度運営を機に、『金沢子育てお役立ちウェブのびのびビ~ノ』を活用し、子育て世帯に対してもこれらの支援策が広く行き届くように努めてまいります。

-大桑議員  次に、本市の公共交通についてお尋ねいたします。公共交通の持続可能性確保に関する、有識者の意見の中間とりまとめが市長に提出されました。本来ならば3回の金沢市新しい交通システム導入検討委員会の議論の中で新しい交通システムの機種が決定される予定でした。が、今回のコロナウイルス感染拡大に伴い、公共交通の移動需要の激減によりバス路線が甚大な影響を受けているとして、その対策についての議論に一時すり変わってしまいました。新しい交通システム導入検討委員会は、そもそも何のために作られたのでしょうか、まずお聞きしたいと思います。そして、議論の内容が新型コロナウイルスに伴う乗客数の減少対策に変わったことで、検討委員会設立の当初の趣旨から変更したと言えますが、市長は検討委員会をどのように位置づけておられるのか、そして、中間とりまとめも予定されていたのか、この点についても、お伺いいたします。議論の中では新しい需要も大切だが、既存の交通機関の利用を回復させる取り組みが必要だとの意見も出ていました。需要減少が戻るのかどうか、わからない。今後、中長期の施策を考えるうえで人々の暮らしの把握が必要であるとの意見も出されていました。そして市民が安心して暮らせるためにも、公共交通の持続可能性を確保する観点から短期的、早期に検討すべき施策を取りまとめたとしています。新しい交通システム導入検討委員会は今年5月の設置でありながら、コロナ感染症が市民の生活に大きな影響を及ぼすことを想定していなかったのではないでしょうか。7月、8月に開催された委員会の中では、目的・スケジュールが再整理され、議論がされました。この委員会の中で、交通事業者がお礼と現状を述べさせていただくとし、本市において、公共交通が危機的な状態になっていることへの理解をしていただいたこと、さらに運行継続する予定の保障をお願いしたい旨の、発言もしています。全国的に高齢化が進む今日、地域における公共交通の役割は従来以上に増してきています。しかし、少子化やコロナ禍においての乗車率の大幅減が進んでいることも明らかです。本市においては現実に、乗らない人が多くなると公共交通を維持することが困難だということで、路線によっては廃止、大幅減便が相次いでされてます。その結果その地域の不便さが増し、さらなる乗客が減るという悪循環に陥っています。本市公共交通を考えるうえで最も肝心なことは、市民を基本に据えること、とりわけ交通弱者と言われる人々の生活を確保することであり、移動手段をどう作っていくかだと思いますが、どうお考えでしょうか。お伺いいたします。よって、BRTにするか、LRTにするかの議論は、机上の空論だと思いますがいかがでしょうか。新しい交通システム導入検討委員会の議論は、今一度見直していくべきではないでしょうか。お伺いいたします。

-山野市長  新しい交通システム導入検討委員会の中間とりまとめのことについてお尋ねがございました。まず、この委員会の当初の設置目的と合わせてお答えをいたします。新しい交通システム導入検討委員会は、ひとつには公共交通の持続可能性の確保、二つには歩行者と公共交通優先のまちづくり、それらを目的として平成28年度の検討委員会による提言、これまでの課題解決に向けた取り組みの結果、それらをもとに導入機種に関する方向性を決定するために設置を行ったところであります。コロナ禍における移動需要の激減が想定を上回り、本市の公共交通に甚大な影響を及ぼしている状況を踏まえ、導入機種の方向性の決定に先行をして、委員会の有識者から公共交通の持続可能性を確保するために、短期的・早期に取り組むべき事項をまとめていただいたところであります。人口減少・超高齢社会が進展する中、買い物・通院など、市民の暮らしに必要な移動手段の確保は重要な課題であるというふうに認識しています。本市では鉄道・バスの運行継続のための緊急支援を講じたところでありまして、これまでも郊外部におきましては赤字バス路線に対する助成や地域住民が主体となって運営するバスの支援を行っており、引き続き市民のみなさんの移動手段の確保に努めてまいります。  新しい交通システムの議論は今一度立ち止まるべきではないかというご意見をいただきました。まずは公共交通の利用回復を図ることが大切であり、中間とりまとめを踏まえてしっかり対応する、そのことが喫緊の対応であるというふうに思っています。ただ一方では、大きな流れとして人口減少・超高齢社会、さらには環境問題という側面からいっても、持続可能な都市構造を実現するため、街中や公共交通重要路線・沿線に都市機能や居住を誘導することとしており、新しい交通システムは本市の公共交通の幹となる都市の装置として重要な役割を果たすものだというふうに考えています。将来世代も安心して暮らせる社会を実現するため、コロナ禍による影響も踏まえつつ、中・長期的な視点により導入検討委員会で適切な議論が行われると考えています。

-大桑議員  最後に、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持つ本市ガス・発電事業の譲渡についてお伺いいたします。市民の財産である金沢市のガス・発電事業は、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持ち、公益性の高い事業であります。引き続き事業を継続していく責務があるとして、多くの市民が望んでいる公営企業です。市民は、民営化すれば、料金はどうなるのか、ガスの保安体制はどうなるのか、また、発電はどうなるのかなどいろんなことがわからないままです。本市のガス・発電事業の譲渡については、すでに新会社との仮契約も行われていますが、多くの市民は疑問を抱え、また、事業譲渡の議論自体を知らない方が多くいらっしゃいます。パプリックコメントの本市の集計では、賛成多数だと発表して売却を進めようとしていますが、実際はよく分からないとする方が多く、市民に説明がないまま進められました。5月から6月に事業譲渡についての市民説明会が開催されました。しかし、コロナのまん延防止等重点措置の中、参加者は少なく抑えられ、開催場所も限定されていました。また、日程の変更があったりで多くの方が説明会に参加できませんでした。にもかかわらず、市長は市民説明会を行ったのだから、市民の理解と合意は得られたと思っていらっしゃるのか、お伺いいたします。

-山野市長  ガス発電事業の譲渡のことについてお尋ねがございました。市民説明会を行わせていただきました。市民説明会では事業譲渡に対する心配の声など、率直なご意見をお聞きをいたしました。私もすべて出席をさせていただきまして、直接ご意見もお聞きをしたところであります。このコロナ禍でありますので、会場の定員数を考慮し、開催をさせていただきました。会場にお越しいただけなかった方のために、1回目の説明会では公式YouTubeチャンネルによるライブ配信も行いました。その録画映像や説明資料につきましても、ホームページで公開をしたところでもあります。これまでも議会の議論、パブリックコメントの実施に加えて、あり方検討委員会、譲渡先選定委員会の検討状況を踏まえ、ホームページで公表するなど、情報提供に努め、市民説明会でも丁寧な説明に心がけてきたところでもあります。そのときにも申し上げましたけれども、引き続き説明に対する要望がありましたら対応をさせていただいているところであります。私は一定のご理解はいただいているんだというふうには思っています。

-大桑議員  市民説明会の中では、多くの疑問や批判の意見が出されました。「ガスと水道事業は一体に運営されている。ガスが切り離され水道事業のみになると、24時間対応ができなくなるのでは」「管の更新や災害や事故があったときが心配だ」「きちんと利益が上がっているのになぜ民営化なのかわからない」など様々な意見が出されました。また、市職員を新会社に退職派遣をする形で民営化が進められることへの心配する声も出されました。ガスの供給や、発電事業の保安の業務に従事する根幹部分を市の職員が、退職派遣され担う仕組みです。つまり、供給・保安管理という根幹的な業務について、市の職員に頼らなければできない事業を民間企業に譲渡するということになります。そこまでして民営化するメリットが一体どこにあるのでしょうか。ガス、発電事業は本市の職員の皆さんが、長年培ってきた技術で、安全・安心を連綿と引き継いできました。この事業を、これからもさらに100年の歴史を刻んでいってほしいというのが、市民の願いだということが、市民説明会の中でも発言がありましたが、いかがでしょうかお伺いいたします。

-山野市長  この100年の歴史についての、さらに100年、公が担っていくべきではないかというお尋ねがございました。今日まで100年近くに渡り都市ガスの安定供給、電力の地産地消を通して、市民生活や産業活動の発展に貢献をしてきたところであります。事業に尽力された先人のご努力の賜物と、改めて諸先輩に敬意を表したいと思っています。ただ国の制度改革に伴い、電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場が進展をしていく中、公営では法令等の制約により多様なサービス提供が困難であるということ、家庭用ガス需要の大幅な減少も見られております。これからさらに進んでいくのではないかというふうに見込まれます。発電の卸供給のみでは地産地消が困難なことなど、地方公営企業としての役割が希薄化していることなども踏まえ、事業譲渡を提案をさせていただいているところであります。なお、新会社にはこれまで培ってきた金沢市企業局のノウハウをしっかり学んでいただきたいというふうに思っています。

-大桑議員  民間になればガス料金について議会の関与もできなくなります。市民の声をガス事業・発電事業に反映させる仕組みが失われることの重大性を、議会も重く受け止めなければなりません。議会においても、市の財産を売却するにあたっての最低譲渡価格算定方法や、金額は適切なのかなど疑問点や論点が次々に出されています。この9月議会でも活発な意見が出たところです。譲渡に対する市民の疑問も深まるばかりです。2017年3月議会で企業局管理者が「4月よりガスの小売り全面自由化が実施されるが、直ちに競争環境になるとは今のところ考えていない。また、ガス管の保有や維持管理は、既存のガス事業者がこれまでどおり地域独占で行う公益性の高い事業であるため、本市は引き続きガスを供給していく責務がある」と述べられています。このように、これまでどおり譲渡するのではなく、本市としての責務を全うするべきだと思いますがいかがでしょうか。そうでないと、到底、市民の理解と合意は得られません。また、再生可能エネルギー源である水力発電所を易々と民間事業者に譲渡するということも怒りと驚きをもって、市民は受け止めています。5つのダムからなる水力発電は、再生可能エネルギーとしてとても重要な施設です。100年もの歴史があり4万世帯分ものエネルギーを作る貴重な本市の誇るべき発電事業でもあります。世界的に脱炭素社会を目指す中、水力発電は評価が高く、貴重な歴史を重んじる本市として市民の宝である発電事業を、将来にわたって管理し生かすことが市民への責任ではないでしょうかお尋ねいたします。今回の民営化方針は、市民へ将来にわたって発電事業を安定的に供給していくために考えられた方針ではありません。公営での発電事業がこれまで果たしてきた役割を市民に知らせ、市民とともに事業を育てることこそ必要です。公営でのガス事業、発電事業を継続し、民営化はやめるべきです。お伺いいたします。

-山野市長  優先交渉権者の提案では、水力発電による電気の地産地消を通して豊かな市民生活とエネルギーの地産、地域内循環の実現に貢献することが示されています。本市といたしましても、経営状況を確認するため、出資により3%の議決権比率を持つことによって、会計帳簿閲覧謄写請求権等を確保していることに加え、譲渡契約において事業計画、財務諸表の状況等の報告を義務付けることとしています。一定の責任を果たしてまいります。国の制度改革によって、全国的に様々なサービスが提供されている中、市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することも大切だと考えておりまして、今議会に譲渡関連議案をお諮りしたものであります。市民の安全・安心の確保に繋がっていくものと思っています。

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